すべて、月・花をば、さのみ目にて見るものかは。
春は家を立ち去らでも、月の夜は閨のうちながらも思へるこそ、いとたのもしう、をかしけれ。
よき人は、ひとへに好けるさまにも見えず、興ずるさまも等閑なり。
片田舎の人こそ、色濃く万はもて興ずれ。
花の本には、ねぢ寄り立ち寄り、あからめもせずまもりて、酒のみ、連歌して、
はては、大きなる枝、心なく折り取りぬ。
泉には手・足さしひたして、雪にはおりたちて跡つけなど、万の物、よそながら見る事なし。

「徒然草」より
鎌倉時代から花見には酒とカラオケがセットらしいw