米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンについて、宇治徳洲会病院(京都府宇治市)はインスリン用注射器を使えば1瓶当たり7回接種が可能だと発表し8日、報道陣に接種の様子を公開した。ワクチンは国が提供する一般的な注射器で5回分、特殊な注射器でも6回分しか接種できず、同病院は「接種可能な人数を4割増やせる画期的な方法だ」としている。

 ワクチンは、計算上は1瓶当たり7回分取れるが、これまでの注射器では先端や針の根元に薬液が残り、5〜6回分しか取れない。同病院では薬液がほぼ残らないインスリン用注射器を使用したところ、7回分取れることを確認した。

 ただ、インスリン用は針の長さが接種に使う注射器の半分程度。ワクチンは筋肉注射のため、人によっては筋肉まで届かない可能性がある。同病院では超音波検査で皮下脂肪の厚さを測り、注射器を使い分けている。

 厚生労働省の担当者は「適切に接種できていれば問題はない」とした上で、「詳しいことは確認中」としている。

産経ニュース 2021.3.8 22:59
https://www.sankei.com/life/news/210308/lif2103080053-n1.html