2021/03/20 06:18

 木津川に飛び込んだ女性を救助した大阪市大正区、高校3年の男子生徒(18)に、大阪府警浪速署が感謝状を贈って、その勇気ある行動をたたえた。男子生徒は「絶対に助けたいと思った。感謝状をもらってうれしい」とはにかんだ。

 男子生徒は1日午後1時頃、同区と浪速区を結ぶ大浪橋を自転車で通行していたところ、橋の中央付近で手すりを越えて、木津川に飛び込もうとしている女性を見つけた。

 「何しているんですか」。自転車を降りて、女性をつかんで止めようとした。しかし、女性は「いいんです」と制止を拒み、男子生徒の手を振り払って、5メートルほど下の川に落ちてしまった。

 男子生徒はスマートフォンで110番しながら、川岸に向けて無我夢中で走った。女性は100メートル以上流されていたが、船をつなぎとめるロープを女性に向けて力いっぱいに投げた。「こっちに泳いでこい。これをつかめ」

 ロープにつかまる女性。通報で駆けつけた浪速署員らが川に飛び込んで女性を川岸に引き上げ、助けられた。

 男子生徒は「死なせたら、自分のせいだと思った。助かって、本当によかった」と話していた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20210320-OYT1T50033/