日本経済新聞 2021年3月22日 15:40

白物家電では巣ごもり消費による追い風が続いている
日本電機工業会(JEMA)は22日、2月のルームエアコンや冷蔵庫など白物家電の国内出荷額が前年同月比16.4%増の1916億円だったと発表した。緊急事態宣言が延長されたことで在宅時間の増加による巣ごもり消費も続き、5カ月連続で前年実績を上回った。前年は2019年10月の消費増税後で、出荷額が落ち込んでいた側面もある。

ルームエアコンなど出荷額に占める割合の大きい大型家電が全体の出荷額を下支えした。ルームエアコンは前年同月比12.5%増の512億円で冷蔵庫は18.2%増の335億円、洗濯機も18.2%増の323億円だった。

在宅時間が増え、室内衛生への興味は強い。新型コロナウイルスの影響や花粉対策で空気清浄機は前年同月の2倍を超える122億円となった。掃除機の販売も伸び、30.5%増の74億円だった。

一方で、調理家電は炊飯器の国内出荷額が前年割れとなるなど一時期の勢いを欠く。JEMAは21年度の白物家電の国内出荷額が20年度見込みを下回ると予測しており、巣ごもり需要がどこまで続くかは不透明な情勢だ。

(菅野気宇)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ221HU0S1A320C2000000/