韓国LGがスマホ撤退発表 技術流出懸念で売却を断念
日経2021年4月5日 10:50 (2021年4月5日 11:01更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM050YV0V00C21A4000000/

【ソウル=細川幸太郎】韓国LG電子は5日、スマートフォン事業から撤退すると発表した。外部への技術流出を懸念して売却を断念した。約3700人いるスマホ部門の人材は業績好調の家電やテレビ部門に転籍し技術を生かす。かつて日本の電機を追い込んだ韓国勢も中国企業の追い上げを受け、撤退戦を強いられ始めている。

LG電子は北米や中南米、韓国中心に世界でスマホを販売。2020年12月期の販売台数は約2500万台で、売上高は5兆2171億ウォン(約5100億円)、営業損益は8412億ウォンの赤字だった。赤字は15年から6期連続で、この期間の累積赤字は5000億円規模に膨らんでいた。

7月末をメドに自社スマホの販売を終了する。LG電子は「スマホの競争激化で事業不振が続いており、主力事業に集中する」と撤退の理由を説明した。権峰?(クォン・ボンソク)最高経営責任者(CEO)は1月に「あらゆる可能性を綿密に検討している」と事業撤退の可能性について言及していた。

これまで国内生産の撤退や外部委託の活用などでコスト削減を進めたが、黒字化の道筋が見えなかった。事業を売却すれば自社のスマホ関連の特許が外部企業に渡ってしまうという懸念もあり、事業停止を決めた。スマホ部門の人員は家電やテレビなど他事業部への異動を進めるほか、業績が急拡大している車載電池を手掛けるLG化学でも受け入れるという。

LGのスマホ事業の売上高ピークは14年。当時は韓国サムスン電子や米アップルに次ぐシェアを確保していたものの、華為技術(ファーウェイ)や小米(シャオミ)、OPPO(オッポ)など中国勢の躍進に押される形で後退を続けていた。

中価格帯のスマホ市場で劣勢だったLG電子は1月の米家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」でディスプレー画面を巻物のように伸縮可能な新型スマホを発表し、高価格帯にシフトする姿勢を示したばかりだった。

スマホ市場は上位5社のシェアが15年の55%から20年には70%となり、上位寡占が進む。技術革新の伸びしろが小さくなる汎用品(コモディティー)化が進むことで、シャープやソニーなど日本勢も含めて下位ブランドのシェア低下が続いている。

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LGがスマホ事業を撤退。技術流出懸念で部門売却せず、解体へ。
http://setusoku.com/mobile/177518/

あの日本を苦しめた韓国半導体・家電・液晶パネルメーカーのLGが、
今度は中国勢の追い上げをくらい、スマートフォン事業から撤退することを発表しました。

>LG電子は北米や中南米、韓国中心に世界でスマホを販売。
>2020年12月期の販売台数は約2500万台で、
>売上高は5兆2171億ウォン(約5100億円)、
>営業損益は8412億ウォンの赤字だった。
>赤字は15年から6期連続で、この期間の累積赤字は5000億円規模に膨らんでいた。

なお、当初は外国企業に売却の交渉を行ったものの、LGが保有するAI関連や自動走行などの
特許技術に強烈な関心を示したことから、技術を自社で保有し、将来の産業に備える目的で
売却を断念し、従業員3700人は家電部門などに配置転換することで対応するそうな。

LG製品のNexus5あたりは結構出来栄えが良かったと記憶していますが、
Galaxyのようにハイエンド価格帯を維持するだけのブランドもなく、中国勢にコスパで負け、
ワールドワイドで利益が取れなくなって敗退、とのこと。

時代の移り変わりはなんと激しいことか。

という訳で、これからLG製スマートフォンを買おうと思っていた人は、少し考えたほうが良いかも。
ファームウェアのバージョンアップは来ないでしょうし、ぶっ壊れた時のサポートも
不透明感が増しています。