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2021/4/7
 アストラ製ワクチン、英で小児治験停止 血栓の懸念受け
 英オックスフォード大学は6日、英製薬大手アストラゼネカと共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、子どもを対象に国内で実施中
 だった臨床試験(治験)を一時停止したと発表。同社製ワクチンについては、接種後の成人でのまれな血栓発症報告があり、各国の規制当局が関
 連究明を急いでいるとの事。
 同大は声明で、臨床試験に「安全上の問題は起きていない」と強調。ただ血栓発症と関連しているとの懸念があることから、英医薬品・医療製品
 規制庁(MHRA)からの追加データが得られるまでは試験を再開しないと説明。
 アストラゼネカ製ワクチンをめぐっては、MHRAが先週末、国内で1800万回分の接種が行われた段階で、接種を受けた人のうち30人が血栓症を発症し、
 うち7人が死亡したと発表。
 また欧州医薬品庁(EMA)のワクチン戦略責任者マルコ・カバレリ氏はイタリアのメディアに対し、同社製ワクチンと血栓との「明らか」な関連
 性があると発言。EMAが間もなくこれについて発表するとの事。
 これを受けEMAは6日、「結論には至っていない。現在調査中だ」と表明。欧州委員会のステラ・キリアキデス委員(保健・食品安全担当)は、EMA
 が7日夜に決定を下す見込みだとし、EMAと「緊密に連絡を取っている」との事。
※イタリアの検察官が指摘していた事が、正しかった事が次々と明るみに成っている模様。

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2021/3/28
 ワクチン接種で「過失致死」容疑、イタリアで混乱深まる
 アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンに深刻な副反応の懸念が広がる中、欧州各国では接種中断の動きが相次いだが、イタリアでは、
 接種後の死亡をめぐって犯罪容疑が持ち上がり、今月11日、シチリア島の都市シラクサの検察官は、医師2人、看護師1人に対し過失致死容疑で
 の捜査を開始したが、ある海軍将校が、アストラゼネカ製ワクチンの接種を受けてから数時間後に急死したことが発端だが、ガエタノ・ボノ検
 察官は、同じ製造ロットのワクチン数万回分をイタリア全土で差し押さえることも命じたとの事。
 シラクサの事件から数日後、イタリア北部の検察官が警察に対し、やはり接種後の急死事例を受けて、同社ワクチンの別の製造ロットを押収する
 よう命じ、イタリアの司法当局の動きに続いて、ドイツやフランス、イタリアなど欧州の10数カ国が同社製ワクチンの接種を中断。接種を受けた
 人の中に稀少な血栓症がごく少数見られたとの報告を受けた措置であるが、欧州医薬品庁は先週、これまでの検証では血栓発生の全般的リスクの
 増大とアストラゼネカ製ワクチンの関連性は見られないと発表し、大半の政府は同社製ワクチンの接種を再開したが、反ワクチン意識が根強く残
 るイタリアでは、検察の動きが国民のワクチン不信をさらに高めてしまい、医師たちは、英国の調査会社イプソスMORIが12月に発表した世論調査
 によれば、新型コロナワクチンの接種を受ける予定だと答えたイタリア人は全体の62%に留まっているとの事。
 シラクサで死亡した海軍将校ステファノ・パテルノさん(43歳)の妻がテレビ局「La7」に語ったところでは、特に何の既往症もなく、3月8日午前
 中、ワクチン接種を受けるためにシチリア島東岸アウグスタ軍病院に向かい、数時間後に微熱が出たが、寝る頃には下がったが、深夜2時頃、発作
 のような症状を示し、すぐに救急車が駆けつけたものの、まもなく亡くなったとの事。
 あるEU当局者が昨年9月にロイターに語ったところでは、EU各国政府は、想定される副反応をめぐって所定の基準以上の損害賠償請求が発生した場
 合、政府側が支払いを肩代わりすることで合意しているとの事。
 ボノ検察官とは異なり、イタリア北部の街ビエッラのもう1人の検察官は、先週に捜査を開始した時点では容疑者を特定しなかったが、57歳の音楽
 教師サンドロ・トグナッティさんがアストラゼネカ製ワクチンの接種を受けた翌日に亡くなった事件を受けた捜査では、このテレーザ・カメリオ
 検察官も、ワクチンの劣化がなかったか確認するための予防的な措置として、トグナッティさんが接種されたものと同じ製造ロットのアストラゼ
 ネカ製ワクチン39万3600回分を押収するよう命じているとの事。