【バンコク=岩崎健太朗】ミャンマーのオンラインメディア「ミャンマー・ナウ」は8日、国軍の弾圧による市民の死者が少なくとも606人に達したと報じた。
少数民族支配地域でも国軍の空爆などで数十人が死亡している。
 国軍は7日、北部ザガインなどで、市民の抵抗拠点を小型爆弾や機関銃で攻撃。デモ参加者以外の3人を含む、少なくとも20人が殺害された。
住民の話として「兵士は道路や交差点に立ち、動く影をすべて銃撃した」と伝えた。

市民の一部は手製の銃などで応戦し、南東部カイン州や北部カチン州でも連日、少数民族武装勢力と国軍との激しい戦闘が続いている。
 国営放送によると、国軍のミン・アウン・フライン総司令官は6日の会合で、警官が16人、抗議者が248人それぞれ死亡したと発表。
「暴力や破壊、放火が起きているが、民主的な方法により、実弾は使わず威嚇のゴム弾を使用している」などと説明した。
 一方、アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)議員らによる事実上の「臨時政府」は6日、
超法規的殺人や拷問を含む「18万件の広範な人権侵害の証拠を集めた」と表明。国連や人権団体に報告して緊急な対応を要請する方針を示した。

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