日本の200海里内で行われることしのサケマス流し網漁が10日解禁され、道内各地の漁港から漁船が一斉に出漁しました。

漁の拠点となる根室市の歯舞漁港では9日夜、雪が降るなか、船に食料を運びこむなどの準備を進められ、解禁の午前0時に漁船7隻が次々と出漁していきました。
10日解禁されたサケマス漁は、ロシアの川で育ったサケをとるため、漁獲量やロシア側に支払う協力金などの操業条件を毎年の交渉で決める必要があります。
サケは生まれた川がある国が資源を管理することが国際的に認められているからですが、近年は取り決めた漁獲量の上限を大幅に下回る不漁が続いています。

それでもロシアに支払われる協力金の額は変わらないため、漁業者などでつくる団体によりますと近年は採算がとれないとして出漁を断念する漁船が増えていて、
ことしは31隻と去年より4隻、3年前と比べて16隻少なくなっています。
漁は7月上旬まで行われるということで63歳の機関士の男性は「生活がかかっているのでとれないと困ります。ことしこそはたくさんとれてほしい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210410/7000032792.html