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五 重慶は英米の基地化

重慶は英米の對日攻勢の政治的策源地であり、
重慶に駐在するカーイギリス大使、ゴースアメリカ大使らは、わが荒鷲の猛爆に脅えながらも、
ユニオン・ジャックと星条旗の下に身をよせて、絕えず蔣介石と謀議をこらしてゐることは、
かくれもない事實であるが、ABCD線の結成以來、單に政治的基地であるばかりでなく、
軍事的にも、英米の基地となりつつある。

一体ルーズヴェルトの援蔣行爲は、彼の反樞軸国家群援助の完了以來、
やたらに重慶へ人間を派遣して、如何にもこれこの通りの援助、とばかりの体裁を見せてゐるが、
實は多數のアメリカ人顧問の駐在によって、
しっかりと重慶をアメリカの指揮下に頤使しようとする監視的役割を果すもので、
現在ゴース大使の統率下に次のやうな大げさな構成となってゐる