● 2年で4000万個を売り上げた 第1次たまごっちブーム

老舗玩具メーカーであるバンダイの大ヒット商品の一つ「たまごっち」は、96年に発売された携帯型育成玩具。
ユーザーが液晶画面に映し出されたキャラクターのお世話をして成長させるゲームとして、10代を中心に人気を集めた。

初代たまごっち以降も「新種発見!!たまごっち」や「てんしっちのたまごっち」など、さまざまな後続機が登場した。
海外でもブームを巻き起こし、約2年の間に全世界で約4000万個を売り上げたという。名実ともに社会現象になったが、98年後半には第1次ブームに陰りが見えはじめる。

一大ブームから一転、在庫の山を抱えてしまったバンダイ。90年代の終わりとともに後続機の開発、販売を終了したという。すさまじい人気を誇った「たまごっち」は、一度販売を終了していたのだ。

そして2004年には、ターゲットを小学生に絞って「かえってきた!たまごっちプラス」を発売した。キャラの育成に加えて、赤外線通信でたまごっち同士が友だちになったり、仲良し度が上がれば結婚して2世が生まれたりと、多様な遊び方が可能になった。

「かえってきた!たまごっちプラス」は、背伸びをしたい年頃の子どもたちに刺さり、年間で500万個を売り上げた。100万個売ればヒットと言われる玩具業界では、異例の数字だという。

近年では、新たな施策として、かつてたまごっちに熱狂した大人向けの商品にも注力している。人気のアニメやマンガとコラボしたたまごっちが続々登場しているのだ。

「2020年末から年明けにかけて『鬼滅の刃』とコラボした『きめつたまごっち』を発売しました。こちらは、90年代のたまごっちと同じく白黒のドット絵でキャラクターを液晶に表示し、前のシリーズを想起する仕様になっています。
『鬼滅の刃』の映画公開日と商品の予約時期が近かったので、たくさんご予約いただきました。ただ、企画自体は1年前から始まっているので、まさかこんなことになるとは予想しておらず、驚いています」(バンダイの開発担当・安田江利果氏)


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