福井県によると、4月1日現在の県内推計人口は75万8431人だった。76万人を下回ったのは1973年10月以来。3月と比べ県全体で1918人減り、全17市町でマイナスとなった。

 男女別では、男性36万9218人で前月比905人減、女性38万9213人で1013人減。出生数と死亡数を差し引いた「自然動態」は445人減、転入数と転出数を差し引いた「社会動態」は1473人減だった。市町別で減少数が最も多いのは福井市で706人。次いで敦賀市278人、坂井市198人となっている。

 県の推計人口は2000年8月の83万2511人ををピークに減少。19年4月に77万人を下回った。

 県の推計人口は15年の国勢調査を基に、市町の住民基本台帳の登録増減数を加えて毎月算出している。前回の国勢調査から5年以上経過し、県統計情報課は「転出、転入の届け出漏れなどが積み重なり、実態から乖離している可能性がある」と説明。20年10月の国勢調査結果の速報値は6月に公表予定で、正確性の高い人口はその際に判明する。

 県は20年7月、「第2期ふくい創生・人口減少対策戦略」を策定した。県未来戦略課は「コロナ禍で地方での暮らしや働き方が見直される中、戦略で定めた施策を実行し、本県への移住、定着を図っていきたい」としている。

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