アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで10月、国際博覧会(万博)が開幕予定だ。

新型コロナウイルス感染拡大で1年延期されたが、世界屈指のワクチン普及を背景に準備は順調で、
試験公開も既に終了。海外からの一般観客受け入れを断念した東京五輪とは異なり、
海外客ら2500万人を隔離なしで受け入れる「完全実施」を目指す。


人口約290万人のドバイは、ペルシャ湾岸の砂漠が数十年で急成長した大都市。
欧州とアジアの中継地(ハブ)として投資や観光は地元経済に死活的に重要で、昨年7月には早くも観光客受け入れを再開した。

ワクチンはホテル従業員やタクシー運転手らにも幅広く普及し、UAEの接種率は今年4月下旬現在でイスラエルに次ぐ世界2位。
既に多くの欧米人客が保養に訪れている。

2月には日本企業も参加した食の展示会「ガルフード」が開催されるなど対面イベントが次第に復活、
「万博に備えた動き」と指摘される。

技師のソマヤ・アルメヘリさんは「ワクチンがない途上国の客は心配だが、ドバイは外国人を受け入れる場所」と開催を歓迎する。

一方、地元の感染対策が進んでも世界全体にワクチンが普及しなければ多数の訪問者は見込めないのが現実だ。
ドバイ首長国のハムダン皇太子は「万博に参加する各国政府代表にワクチン接種の機会を提供する」とツイッターで表明し、安全性のアピールに懸命だ。
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210507/mcb2105070604003-n1.htm#:~:text=%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3