新型コロナウイルスの拡散による脅威の報道が連日続く毎日だが、以前まで世界でも最悪の水準だった感染状況から復活し、
徐々に日常を取り戻しつつある都市のニュースが最近になりよく聞かれるようになった。

例えば、2021年1月には1日あたりの感染者数が6万5,000人以上、1,700人以上の死者報告が出た英国では
「第2次世界大戦以来の超過死者数」ともいわれていたが、以降は急速に状況が回復し、
営業を停止していたレストランやバーが次々と復活しつつある。

ロイターの5月6日の報道によれば、レストランの復活に合わせて外食を楽しむ利用者の数はさらに増加しており、
イングランドだけでも週末の5月1日時点での予約状況が2年前との比較で71%と、ちょうど1週間前の62%から大きく伸びているという。

またクレジットカードとデビットカードの利用状況については4月29日の時点で、2020年2月の水準の99%に達しており、
こと「消費」という話ではコロナ禍突入前の水準へと戻ってきている。

状況改善の一端を担ったとみられているのが「ワクチン接種の進展」といわれており、
BBCの報道によれば本校執筆時点での英国でのワクチン接種人数(最低1回でも接種を受けた人数)は3,500万人に達しており、
同国の6,700万人の人口比で過半数を超えている。

特に50歳以上のワクチン接種率はロンドンなど一部都市を除けば95%以上と非常に高い。

ワクチンの存在が必ずしも感染を予防するものではないが、
英国以外の事例でもワクチン接種の進展が経済復活にほぼ連動する状況が見えており、1つの鍵になっているのは確かだ。
https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/suzukij/1323366.html#:~:text=%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3
https://www.watch.impress.co.jp/img/ipw/docs/1323/366/j01_s.jpg