米製薬大手ファイザーと共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、ドイツのバイオ医薬品企業ビオンテックは5月10日、
変異株に対しても従来型の株と同様の効果があるとの見解を改めて示した。現時点では、供給しているワクチンに変更を加える必要はないという。

ビオンテックは同日に発表した今年第1四半期(1〜3月)の決算報告書で、
両社のワクチンが「主だった変異株に対する有効性を維持するための変更が必要であることを示す証拠はない」と明らかにした。

ビオンテックとファイザーの「メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン」については、最近発表された他2件の研究結果でも、
従来型の株より感染力が強くなった英国型とブラジル型の変異株に高い有効性を持つことが報告されている。

ただ、両社は変更が必要な変異株が新たに出現する可能性にも備えており、
3月から「修正した」ワクチンの臨床試験を開始しているという。

さらに、ワクチンによって獲得された新型コロナウイルスへの免疫力をより長期にわたって持続させるとともに、
変異株にも対応させるための「ブースター(追加免疫)接種」が必要になった場合の影響についても、評価を行っているという。
https://forbesjapan.com/articles/detail/41296