突然ですが、皆さんは「Cloud PC」――、この古くて新しい呼称をご存じでしょうか。2020年末には幾つかのIT系Webメディアで報道されたので、目にした方もいるかもしれません。
Microsoftの求人Webサイトには、定額制の「Windows Virtual Desktop」(WVD)としてCloud PCが記載されています。
WVDは、Microsoft Azure(以下、Azure)のリソースを使うDesktop as a Serviceの方のDaaS(本連載でもたびたび登場するDevice as a Serviceではない)で、従量課金制です。これを月額定額制にしたものがCloud PCといえます。

実は、Cloud PCという呼称を聞いたとき、私は一種の違和感を覚えました。最近、MicrosoftはWindowsさえ「PC」と呼ぶことを避けているように感じていたからです。
アップルがMacシリーズをPCと呼ばないように、PCという呼称は、タブレットやスマートフォンなどを「スマートデバイス」と呼ぶのに対して、どこか古めかしい印象を与えます。
そこでMicrosoftは、Windowsのことを「デバイス」や「エンドポイント」などと呼び、PCと呼ぶことを避けていました。それなのになぜここに来て新しいサービスの呼称がCloud PCなのだろうか、と違和感を覚えたわけです。

Microsoftが「Cloud PC」に込めた意図とは? 2つの可能性を解説


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2021年05月12日 07時30分
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2105/06/news004.html