水害対策として注目されている“田んぼダム”の能力を最大限に発揮させようと、全国各地で実証が進んでいる。水田の排水栓をスマートフォンなどにより遠隔操作で開閉できる機器を導入し、豪雨前の落水や、豪雨中の貯留などを公的機関が一斉に管理。雨水流出量のピークをカットし、河川や水路の水位の急上昇を防ぐのが狙いだ。農水省の「スマート田んぼダム実証事業」の一環。現場では、排水栓を開け閉めする基準の設定や機器導入が始まろうとしている。

機器導入や基地局整備 豪雨時スマホで貯留・落水

 田んぼダムは、水田の排水口に雨水の流出を抑えるせき板や装置を設置して、水田から河川や水路への急な流出を防ぐ取り組み。下流域の水害リスクを低減できる。近年の豪雨被害の増加を受けて注目されている。スマート田んぼダムは、自動給配水栓や水位計、通信基地局を設置。スマホなどで操作できる。
8県内に設置

 2021年度に始まった同事業では、自動給排水栓などの整備を支援。豪雨前に落水して水田の雨水貯留量を増やしたり、水路の水位が高い場合は貯水したりするなど、遠隔操作で水田の給排水を管理する。遠隔操作で、一斉に確実に複数の水田の給排水を管理できるのが利点だ。豪雨時でも現場に行かずに安全に操作できる。

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