フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、政府が提供する数種類の新型コロナウイルスワクチンに関して、国民がワクチンを選択することを禁止した。これは、同国の国営テレビ局PTVが18日に放送した、大統領の国民向けの演説の中で述べられている。

ドゥテルテ大統領は演説の中で、「全ての接種可能な(同国の規制当局が承認した)ワクチンに効果がある」と述べ、「いかなる分け隔てはない。ワクチンはどれも同じなので、どのワクチンを使うか選ぶことはできない」と強調した。

また大統領は、富裕層の大部分がファイザーやモデルナなど米国製のワクチンを待っていると指摘した。大統領は、「それはできない。(中略)大金持ちであるかないかは重要なことではなく、選ぶことはできない。どちらか一方を優遇するような出来事にしたくない。どんな地区に住んでいようと、(中略)皆同じなのだから、私は選ばせることはしない」と述べている。

フィリピン当局はすでに、米モデルナ製、米ファイザー製、ロシア製のワクチン「スプートニクV」、英・スウェーデンのアストラゼネカ製、中国のシノバック製、インドのバラット・バイオテック製、米ジョンソン・エンド・ジョンソン社が所有するヤンセン社製の新型コロナワクチンの緊急使用を承認した。フィリピンでは2月28日、中国製のワクチン「コロナバック」が到着し、3月1日に同ワクチンの接種が開始した。

2021年05月18日 18:39
https://jp.sputniknews.com/covid-19/202105188390545/