0001七波羅探題 ★
2021/05/21(金) 19:27:58.24ID:wzZCA5yX9https://diamond.jp/articles/-/271789
九州地方で圧倒的な知名度を誇るアイスクリーム「ブラックモンブラン」。商品を手掛ける竹下製菓は、佐賀県に拠点を持つ創業100年以上の老舗企業だ。最近はコロナ禍で立て続けに困難な経営状況に直面してきた。一方で、埼玉県に新たな拠点を設けて販路拡大を試みるなど、歴史ある商品を守りながら新たな柱を作るべく奮闘している。その中心人物である5代目社長に話を聞いた。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
九州地方で根強い人気 「ブラックモンブラン」とは?
さっぱりしたバニラアイスをビターなチョコレートでコーディング。サクサクのクッキークランチがその周りを包む…。九州地方で長年、根強い人気を誇るアイスクリーム「ブラックモンブラン」をご存じだろうか。
福岡県出身の20代男性は、「地元のコンビニや駄菓子屋などで売っていた。周りもみんな知っていてとても有名」と話す。男性は大学進学で上京し、むしろ全国区の商品ではなかったことに驚いたという。
ブラックモンブランを手掛けるのは、佐賀県小城市に本社を構える竹下製菓だ。ブラックモンブランは、1969年に発売されて以来、50年超にわたってロングセラーとなっている同社の看板商品。関連商品も含め、年間2000万個ほどを販売している。
現在、竹下製菓の社長を務めるのは、5代目に当たる竹下真由氏。ブラックモンブランは、竹下氏の祖父である3代目の竹下小太郎氏が開発した。ブラックモンブランという名前は、小太郎氏がアルプス山脈を訪れたときに、「この真っ白い山にチョコレートをかけて食べたらさぞおいしいだろう」と考えたことに由来するという。
近年、「冬アイス」ブームなどの追い風を受けて、アイスクリーム市場の規模は年々拡大を続けてきた。ただ市場は拡大してきたが、その中の一商品が成長し続けるハードルは高い。ブラックモンブランについて竹下社長は、「20〜30年前から出荷本数自体はあまり変わっていないのが実情」と話す。全国区の名の知れたブランドのアイスが小売店の店頭にも増えてくる中で、消費者から選ばれ続けるのは容易ではない。
そうした中で竹下製菓は20年10月、埼玉県市幸手市のアイスメーカーである「スカイフーズ」を買収した。コロナ下において新拠点を開拓した狙いとは、何だったのか。
コロナ禍で経営に打撃 一方で関東進出、狙いは?
新型コロナウイルスの感染拡大は、社長に就任して以来、特に苦しい経験だったと竹下氏は振り返る。会社経営に与えた影響も大きかった。アイス事業は悪くなかったが、グループ全体の売り上げの約3分の1に当たる、土産菓子事業や関連会社で行うホテル事業が苦戦した。
竹下製菓の地元である佐賀県は、都市部に比べてコロナの感染者数が少ないとはいえ、都市部からの人の移動が制限されることで特に旅行や観光に関わる需要は大きな打撃を受ける。
「東京が動かなくなると、それに引きずられて影響を受けるところが大きいと痛感した」(竹下氏)
そうした中で竹下製菓は昨年10月、埼玉県のアイスメーカー「スカイフーズ」を買収した。竹下製菓が佐賀県外に製造拠点を設けるのは初めてのことだ。
先述の通り、一部の事業はコロナ禍で大きな打撃を受けていた。しかし20年4月に発令された緊急事態宣言の解除後、少しずつ需要が回復。そうした中で「(打撃を受けた事業の)止血をしつつ次の準備をしていかなければ」(竹下氏)と考えるようになり、買収を決断したという。
また、巣ごもり需要によって家で食べやすい箱入りの商品の売れ行きが伸びるなど、新たに見え始めていた変化もあった。買収したスカイフーズは一口アイスの製造を得意とする。こうした強みも、新商品の開発や製造に役立てられるのではないかと考えた。
新たな製造拠点を足掛かりとして、竹下製菓は関東での販売網を拡大していく方針だ。
九州では誰もが知る商品であるブラックモンブランだが、それ以外の地域では販売されている店舗は限られている。九州出身者から、「食べたいけれど自分の住むところでは売っていない」といった声も届いていたという。
そんな声に応えようとインターネット販売の環境も整えたが、保冷が必要なアイスという商品の性質上、どうしても発送料が高くなる。手頃な価格の商品であるため、そのメリットがネット販売では生かしきれないという課題があった。
(以下リンク先で)
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