5/28(金) 9:43

バイデン米大統領が新型コロナウイルスの起源をめぐる徹底調査を米情報機関に命じたことについて、サキ大統領報道官は27日、世界保健機関(WHO)による2度目の国際調査団派遣に「中国政府が建設的に関与しようとしていない」ことへの不満が背景にあると明らかにした。

24日に開幕したWHOの年次総会では、新たな感染症流行を防ぐためのWHOの調査権限強化が議題となっているが、中国はこれに反対の姿勢を示している。新型コロナの起源解明を目指す国際調査団をめぐっては、米国が「完全な透明性」を確保した上での再派遣を求めているのに対し、中国は「中国側の役割は完了した」と主張している。

サキ氏によると、バイデン氏はこうした中国の態度を受け、現時点での米情報機関の評価内容や、米国としても独自に調査を強化していることを開示するのが重要だと判断したという。調査団再派遣に向けた国際世論を喚起し、対中圧力を強める狙いとみられる。

バイデン氏は26日、米情報機関の間では現在、ウイルスが動物からヒトに感染して拡散した可能性と、中国の研究施設から流出した可能性の「2つのシナリオ」が混在しているとして、90日以内の徹底調査と報告を命じたと発表した。

一方、米上院は26日、ウイルスの流出元と取り沙汰される中国科学院武漢ウイルス研究所と新型コロナの起源に関連するあらゆる情報についての機密指定を90日以内に解除するよう国家情報長官室に求める法案を全会一致で可決した。下院でも可決され、バイデン氏が署名すれば成立する。

ソース https://news.yahoo.co.jp/articles/b0af26cae2fc8024bde198470742ef4ffecc18be