■日本経済新聞(2021年5月29日 10:40)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE28E310Y1A520C2000000/

2019年の首里城(那覇市)の火災で、建物や美術工芸品の損害額は約84億4千万円だったと29日までに、内閣府沖縄総合事務局などが明らかにした。保険会社が算定し、同日までに契約の上限となる70億円の損害保険金が支払われた。修復費に充てる。

あいおいニッセイ同和損害保険が認定した損害額の内訳は、建物が約75億9千万円、美術工芸品などが約8億5千万円だった。建物を所有する沖縄総合事務局と、首里城を管理する一般財団法人「沖縄美ら島財団」が保険金を受け取った。損害保険とは別に、同事務局はこれまでに、がれきなどの撤去費用として約3億9千万円の保険金も受け取っている。

火災は19年10月に発生。正殿など計6棟が全焼し、奉神門など2棟の一部が焼けた。焼損建物で収蔵していた美術工芸品1510点のうち391点が焼失した。政府は22年中に正殿の復元に着工し、26年までに完成させる方針。〔共同〕