静岡、山梨両県は新型コロナウイルスの影響で昨夏閉鎖した富士山の四つの登山ルートについて、今夏は5合目から山頂までを2年ぶりに全面開通する。静岡側の3ルート(富士宮、須走、御殿場)で7月10日、山梨側の吉田ルートで同1日、それぞれ山開きを予定している。

登山道の開通に伴い山小屋も営業を開始する予定。静岡県は、登山道の案内標識などの整備に見通しが立ったことに加え、山小屋内での感染予防に関する指針を策定したことを踏まえ、登山者の安全を確保できると判断したとみられる。

富士宮口6合目で山小屋を経営する渡辺尚俊さんは「昨年は営業できず悔しい思いをしたので安心した」と喜ぶ一方で、「対策を取っても完全に感染を防げるわけではない」と懸念も示した。

県は山開きに先立ち、富士宮口5〜6合目の登山道の冬季閉鎖を7月1日午前9時に解除する。約2年ぶりの開通を前に入念な安全確認を行ったため、冬季閉鎖の解除時期は例年より2週間ほど遅いという。富士宮口6合目から宝永山周辺への通行も可能になる。

富士宮口6合目以上と、須走、御殿場口の5合目以上の各ルートについては山開きまで冬季閉鎖を継続する。

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10時間前
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