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毎日新聞

 東京都足立区は都議選(25日告示、7月4日投開票)の投票所で有権者の本人確認をする際に、氏名の読み上げを行わないことを決めた。LGBTなど性的少数者に配慮しての対応という。

 同区選挙管理委員会によると、3月の区議会で議員から「性的少数者から『投票所で名前を呼ばれるので行きたくない』との声が出ている」との発言があった。例えば、「生まれた時の性別」と「自認する性別」が異なるトランスジェンダーの区民が名前を呼ばれた場合、見た目の性別と異なる戸籍上の性別の名前を周囲に知られるケースが想定される。

 そのため同区は都議選の投票所で、区民が持参する入場整理券に印字された氏名を係員が指で示し、「こちらに記載のご本人様でいらっしゃいますか」と本人確認する方法を採ることにした。

 投票所での本人確認方法は各自治体の選管の判断に委ねられており、同区によると名前の読み上げを行っていないのは23区内で他に4区あるという。足立区選管の担当者は「性的少数者かどうかに関わらず、プライバシーの観点から名前を読み上げられたくない人もいると思う。誰もが気持ちよく投票できるようにしたい」と話している。【南茂芽育】

https://news.yahoo.co.jp/articles/4d5ba7dc8c8ec383a0c56b2cfa7d185682b9044e