東京五輪「今夏に開催」支持が盛り返す 世論調査、開催意義は冷ややか 首相の説明「納得できない」54%
6/26(土) 7:00配信 withnews(朝日新聞)
https://news.yahoo.co.jp/articles/3b44535547dcedcdf402ecd1d08fea01688f009f

東京オリンピック・パラリンピックの開幕まで1カ月を切るなか、「今夏に開催」を支持する意見が6月19、20日の全国世論調査(電話)で34%に増えました。3割を超えたのは今年初めて。ただ、再延期や中止を求める人も依然として、それぞれ同じぐらいいます。開催で新型コロナ感染が拡大する不安を感じる人は8割にのぼり、菅政権の期待する盛り上がりには、なおほど遠いようです。(朝日新聞記者・磯田和昭)

「今夏に開催」盛り返して、34%に
「今夏開催」を支持する意見は、新型コロナの感染が拡大した5月調査でわずか14%と、4月から半減していたのが今回、一気に盛り返しました。沖縄県を除き緊急事態宣言が解除されるなかの調査で、再延期、中止とほぼ3分しています。

「今夏開催」は50代以下の各世代で30%前後なのに対して、60代で41%と高くなっています。60代には前回1964年東京オリンピックのころ、ものごころついていた人も多く、「世紀の祭典」の記憶の有無が関係しているのかもしれません。

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Q:東京オリンピック・パラリンピックをどのようにするのがよいと思いますか。
【1月→2月→3月→4月→5月→6月】
今夏に開催 11%→21%→27%→28%→14%→34%
再び延期  51%→43%→36%→34%→40%→30%
中止    35%→31%→33%→35%→43%→32%
*その他・答えないは省略。各月ともコンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に電話をかけるRDD方式で全国の有権者を対象に調査。
6月調査は19、20日に実施し、固定は有権者がいると判明した1149世帯から607人(回答率53%)、携帯は有権者につながった1991件のうち862人(同43%)、計1469人の有効回答を得た。

開催の意義、首相説明へのまなざしは……
今夏開催を支持する世論が広がりを欠くのは、コロナ禍のなかで開催の意義が見えにくいのも大きいとみられます。菅義偉首相は当初、安倍晋三前首相を引き継ぐ形で「人類がコロナに打ち勝った証し」だと言っていました。

それが共感を呼ばないと見たのか、最近になって微妙に言い方を変えました。6月17日の記者会見では「新型コロナという大きな困難に直面する今だからこそ、世界が団結し、人々の努力と英知でこの難局を乗り越えていくことを発信したい」と説明しました。やや長いのですが、この説明を引用して、納得できるかどうかたずねてみました。

すると、「納得できない」が54%で、「納得できる」(38%)より多い結果でした。「納得できる」という割合は、男性で42%と、女性(35%)より多くなっています。

内閣不支持層では、「納得できない」が8割を占めました。内閣支持層でも、3割は「納得できない」と答えていて、首相の説明が世論にあまり響いていない様子がうかがえます。「今夏開催」を推す人のうちでは、さすがに「納得できる」が64%と多いのですが、ここでも「納得できない」人が28%います。

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Q:菅首相は東京オリンピック・パラリンピックの意義について、「新型コロナという大きな困難に直面する今だからこそ、世界が団結し、人々の努力と英知でこの難局を乗り越えていくことを発信したい」と発言しました。この発言に納得できますか。納得できませんか。
全体=納得できる(38%)/納得できない(54%)
内閣支持=納得できる(65%)/納得できない(30%)
内閣不支持=納得できる(15%)/納得できない(80%)
*その他・答えないは省略。

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