東日本最古の国宝仏像、深大寺(じんだいじ=東京都調布市)の釈迦如来倚像(しゃかにょらいいぞう)。子どものようなあどけない表情に穏やかなほほえみを浮かべ、見る者も思わずにっこりしてしまう。白鳳(はくほう)時代(7〜8世紀)を代表する仏像の一つで、多くの仏像ファンに愛されているが、その来歴は謎に包まれている。当時、都があった奈良付近で造られたことが有力視されながら、なぜこの仏だけが、遠く離れた関東の地にまで伝わったのか。他に類例もなく、記録も残っていないのだ。6月、そのミステリーに一石を投じるルポルタージュが刊行された。著者がたどり着いた「謎解き」からは、奈良時代に武蔵国(現在の埼玉県、東京都、神奈川県の一部)から異例の出世を遂げたある個性的な人物との関わりが浮かび上がってきた。

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https://mainichi.jp/articles/20210625/k00/00m/040/296000c
2021年6月27日 14時00分