サンパウロ州立大学が同州ボツカツ市と保健省の支援を得て行っている、オズワルド・クルス財団が生産しているアストラゼネカ社製の
オックスフォードワクチンを使った実験的一斉接種により、感染者の発生が71・3%減ったとの中間報告が行われたと28日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。

ボツカツ市でのオックスフォードワクチンの一斉接種は5月16日に始まり、初日だけで6万5千人、その後の接種者も含めると7万7千人が初回接種を受けた。
ボツカツ市の人口は約15万人で、18歳以上の人は約10万6千人いる。この実験的接種では、90日後に次の接種を行う。

今回発表されたのは、初回接種から6週間目の時点での中間報告だ。
それによると、6月20〜26日の新規感染者は283人で、2週間前の988人と比べて71・3%減り、入院患者数は46%減少した。

マルセロ・ケイロガ保健相は、「ワクチン接種はブラジル国民にとって希望そのものだ。初回接種だけで感染者や入院患者がこれだけ減った事は非常に好ましい結果で、
全国での感染者や入院患者の減少も期待できる」と語った。

ボツカツ市での実験的一斉接種では変異株に対する防疫力なども分析する予定だが、
2回目の接種は8月となるため、ワクチンの効用に関する最終的な結論が出るのはしばらく先の事になる。
https://www.nikkeyshimbun.jp/2021/210630-02topics.html