福岡県内で28日に確認された新型コロナウイルスの新規陽性者が2カ月ぶりに400人を超えた。
県は同日、飲食店への営業時間の短縮要請再開を決め、空港やターミナル駅での水際対策も強化するが、
ワクチンの接種が進んでいない若い世代を中心に感染拡大に歯止めがかからない状況だ。

「64歳以下へのワクチン接種開始から間がなく、社会的な集団免疫がまだ獲得できていない。
夏休みやお盆の往来が増える時期も控え、第4波を超えるような感染拡大や医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が懸念される」。

8月1日から29日まで全県の飲食店に対し、午後9時までの時短営業を要請すると発表した福岡県の服部誠太郎知事は険しい表情で語った。
知事が「深刻にとらえなければならない」と強調したのが若い世代への感染拡大だ。

県によると、4〜6月は入院者に占める65歳以上の割合が4割前後に上ったが、高齢者へのワクチン接種が進んだ7月は16%に急減。

逆に30代以下の割合が6月の20%から7月は41%に倍増し、30代以下を含む50代以下が44%から77%に急増した。
https://mainichi.jp/articles/20210729/ddp/041/040/002000c