【広州=川上尚志】中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)は29日、新しい旗艦スマホ「P50」を8月中旬から中国で順次発売すると発表した。高速通信規格「5G」には対応せず、一世代前の「4G」の技術を使う。米政府による規制で半導体の調達を厳しく制限されるなか、5Gに必要な部品の確保が難しい状況を反映しているとみられる。

ファーウェイは29日に新製品説明会をオンラインで開き、スマホなど消費者向け事業の余承東(リチャード・ユー)最高経営責任者(CEO)がP50について「5Gの技術を搭載しないが、4GとWi-Fi(ワイファイ)、人工知能(AI)の技術を通じて、よりよい通信性能を体験できる」と説明した。

米政府はファーウェイのサプライヤーに対し、4Gなど古い通信技術の部品については一部供給を認めているが、5Gの中核部品では大半で許可を出していない。ファーウェイは規制に備えて5Gに対応する半導体などの在庫を前倒しで確保してきたが、一部の中国メディアは21年末にも在庫がなくなる可能性があると報じており、今後は4Gスマホが中心となる可能性がある。

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM29AB70Z20C21A7000000/