太平洋の離島は勿論の事、フィリピンやニューギニアの様な広大な戦場で
戦う日本兵にとっては負傷イコール戦死だった。
応急処置をしてもらえる者は幸運で、殆ど全てが、満足な治療を受けられず
死亡して行った。また、重症者は青酸カリで殺されていった。
アメリカ兵の場合は負傷すれば後方に
送致され、手厚い手当を受けて、生還することが出来た。
但し、四肢のいずれかを失い、失明などで廃人化する
者が少なくなかった。