オメガ3系脂肪酸 児童虐待抑止に効果か 富山大研究グループ

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210806/3060008104.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

妊娠中に青魚などに多く含まれる「オメガ3系脂肪酸」を多くとると、
出産後に赤ちゃんをたたいたり、家に置き去りにしたりといった虐待を行う可能性が
低くなることが富山大学の研究グループの調査で分かりました。

研究グループによりますとオメガ3系脂肪酸と出産後の赤ちゃんへの虐待の関係が
明らかになったのは世界で初めてだということです。
富山大学公衆衛生学講座の松村健太講師などのグループは子どもの健康や
成長と環境との関係を調べる環境省の「エコチル調査」に参加している母親
9万2000人余りを対象に青魚などに多く含まれるオメガ3系脂肪酸の
妊娠中の摂取量と赤ちゃんへの虐待との関係を調べました。

青魚を多くとった人のグループとほとんどとらなかった人のグループを比較したところ、
青魚を多くとっていたグループのほうが赤ちゃんをたたく割合が27%、
激しく揺さぶる割合が21%、家に1人で放置する割合が13%、それぞれ減少し、
摂取量が増えるほどこうした虐待が減る傾向が明らかになりました。

研究グループでは、オメガ3系脂肪酸をとることで母親のストレスが低減したり、
産後うつの症状が軽くなったりした可能性があるほか、へその緒を通して
胎児に移ったオメガ3系脂肪酸によって赤ちゃんの行動も落ち着いた可能性があるとしています。

研究グループによりますとオメガ3系脂肪酸と出産後の赤ちゃんへの虐待との関係が
明らかになったのは世界で初めてだということです。
研究グループの松村講師は「自治体は妊娠中の女性への栄養指導などで
何を食べればよいかや食事の効果について正確に伝えてもらいたい。
この研究結果が赤ちゃんへの虐待を減らす助けになればうれしい」と話しています。

08/06 11:32