米カリフォルニア州は5日、州内の医療機関の職員全員に新型コロナウイルスワクチンの完全接種を義務付けると発表した。
感染力の強いデルタ変異株の感染拡大が続く中、州が医療従事者全員に接種を義務付けるのは全米で初めて。

州公衆衛生局は、同日発表した2つの命令に基づき、医療機関の職員らに対してワクチン完全接種を義務付けるとともに、
病院や介護施設に対しては、来館者がワクチン接種を完了していること、または検査で陰性が証明されていることの確認を義務付ける。

同州のギャビン・ニューサム知事は先月、州内の医療従事者に対してワクチン接種または週1回の検査結果の提出を義務付けると発表していた。
しかし今回の命令は一歩踏み込んだ内容で、州内の医療従事者約200万人に対して9月末までにワクチン接種を完了するよう求め、
接種のための有給休暇を与えると表明した。

公衆衛生局は発表の中で、「医療従事者にワクチンの完全接種を義務付け、
救急診療施設の来所者にはワクチン完全接種または陰性証明を義務付けることで、カリフォルニア州は最も弱い人たちを守りながら、
そうした施設の労働者を守る」と強調している。

カリフォルニア州では新型コロナウイルスの新規症例数が急増し、入院者数や陽性率も増加。いずれも今年2月以来、最も高い水準に達している。
https://www.cnn.co.jp/usa/35174924.html