2021/8/13
 感染拡大下、国会審議に消極的 衆院選にらみ「菅首相隠し」狙い 与党
 自由民主党は、野党による臨時国会の早期召集要求を事実上拒否し、2〜3時間の衆参厚生労働委員会などの閉会中審査を行うにとどめているが、
 秋の衆院選に向けて菅義偉が野党に追及され、さらなる打撃を受ける事態を回避する狙いだが、立憲民主党の安住淳国対委員長は11日に自民党
 の森山裕国対委員長と会談し、臨時国会召集を要求。森山は、政府がコロナ対応などに当たっていることを挙げ、「与党としては慎重な考え方だ」
 と応じず、森山は閉会中審査には前向きだが、7月以降、既に衆参各4回実施。ただ、いずれも短時間で、野党の首相出席要求は一度も実現してお
 らず、菅は緊急事態宣言などに関する国会報告も経済再生担当相西村康稔に任せきりで、国会への登院は6月16日の通常国会閉会日が最後だが、
 与党が菅の国会出席に及び腰なのは、追及される材料が山積みだからだで、ワクチン供給は停滞し、新規感染者数は過去最多を更新し続け、東京
 五輪開催で「自粛ムード」が緩んだとの見方も多く、緊急事態宣言の対象拡大・期限延長を求める意見もあり、野党は、出入国管理施設に収容中
 のスリランカ人女性が死亡した問題でも手ぐすね引いているとの事。
 菅の疲労を指摘する声も出ており、広島・長崎原爆忌では、あいさつ文を読み飛ばし、式典に遅刻する不手際が続き、ある閣僚は、コロナ対応に
 追われる菅が「相当疲れている」と指摘し、自民党幹部は「点滴でもして1日ゆっくりした方がいい」と勧めているとの事。
 安住氏は11日、記者団に「政府の対策が十分か本格的に検証したい」と述べ、引き続き臨時国会召集を求めていく考えを強調し、立民幹部は12日、
 取材に「国民が一番困っているときに仕事をしないなら政権を手放した方がいい」との事。
※自民党内でも、最大会派の清和政策研究会の下村博文政調会長が、総選挙前の総裁選を示唆する発言をしている事から、元々前首相の安倍晋三が
 任期途中で責任放棄した結果、菅義偉が暫定政権のトップに躍り出たと推察できる為、これ以上菅に総理総裁をやり続けるられると困る自民党党
 本部は、総裁選にて粛々と「菅隠し」ではなく「菅降ろし」を行うと推察できる。

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2021/8/12
 自民・下村政調会長「総裁選は衆院選前に行うべき」
 自民党の下村政調会長がTBSのBS番組に出演し、党の総裁選挙について、衆院選の前に行うべきだとする考えを示したが、
「今の自民党、国民の皆さんから非常に厳しい目で見られていますから、この自民党をどうするのかと、それからウィズコロナのこの先の日本を
 どうしていくんだと、しっかりと総裁選挙で議論する」
 下村政調会長は自民党の総裁選についてこのように述べたうえで、衆院選の前に行うべきだとする考えを示し、
「菅総理も含めて、我こそはという人が手を挙げて議論していくことが大切だ」と述べたほか、全党員が参加した形で行うべきだとする考えを強調。
 総裁選をめぐっては、その時期や菅義偉の無投票再選が実現するかどうかに注目が集まっているとの事。
※菅義偉の自由民主党の総裁の任期は9月までの為、総裁選を行う事は当然だが、菅内閣の支持率は以下の通りで回復の見込みはなく、総裁選を
 下村政調会長の言う通りに実施すると党内に遺恨が残ってしまう為、自民党内で分裂する可能性があり、東京都議会議員選挙の結果が国政選挙に
 反映されるとあるが、直近の都議会議員選挙で自由民主党は過去2番目に少ない議席だったが、自由民主党が過去2番目に少ない議席数は第40回衆院
 選挙の223議席で過半数割れし、政権陥落している事から、来る第49回衆院選挙では、自由民主党は3度目の政権陥落をする事は避けられないと断言
 する。