東京パラの学校連携観戦、都教委に出席した委員全員が「やるべきでない」 事務局は実施方針 8自治体が参加の意向

 無観客開催となった東京パラリンピック大会の「学校連携観戦プログラム」を巡り、東京都内の62区市町村のうち8自治体が児童生徒らを参加させる意向を示していることが18日夜、都教育委員会で報告された。ただ委員5人のうち4人が、新型コロナウイルス感染状況を踏まえて「やるべきではない」などの意見を述べ、事務局側に慎重な対応を求めた。
 学校連携観戦は、16日の国と都、大会組織委員会、国際パラリンピック委員会(IPC)の4者協議で「自治体や学校が希望する場合は、安全対策を講じた上で実施できる」とされた。都教委事務局の都教育庁は、意向調査した結果、都内自治体は8自治体で約13万人、都立学校は約250校のうち23校で約2000人が参加する意向と説明した。
 これに対し委員の山口香、遠藤勝裕、秋山千枝子、新井紀子の4氏は「テレビ観戦でも教育上の効果はある」「感染予防が心配だ」「感染対策をしても崩れる事例がたくさんある」などと指摘。「方向転換するべきでは」と再考を促す発言もあった。欠席した北村友人氏は実施に賛同するメッセージを寄せた。
 事務局側の藤田裕司教育長は「一律に機会を奪うのではなく、可能なら実施、支援をしていくのが、とるべき立場と考えている」として実施する方針を繰り返し説明。開幕が迫っていることなどから再検討は困難との立場を示しつつ、「了承」はとらずに、引き続き委員側の意見を聞くとした。
 都教育庁は移動は公共交通機関のほか貸し切りバスの利用を想定。観戦に当たり、感染防止のための体調管理の徹底やマスク着用、距離を空けた座席配置をはじめ、暑さ対策として冷却用タオル・飲料水の配布や、冷房付きテントの設置などを行うとしている。(松尾博史)

東京新聞 2021年8月18日 22時57分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/125272