社会実験は東二番丁通交差点−市民会館前交差点の約700メートルで実施する。ケヤキ並木が広がる中央緑道を挟んで、南北に3車線ずつあるうち、車線を縮小する区間は地図の通り。
 東京エレクトロンホール宮城(県民会館)前、せんだいメディアテーク前の東行き車道などを1車線削減。メディアテーク前の西行き車道を2車線減らす。
 実質的に広がる歩道空間などでは衣服や雑貨、アウトドア用品の展示・販売やボルダリングの体験イベントを開くほか、キッチンカーやカフェが出店する。
 新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が20日以降、市内に再適用されることが決まり、酒類の提供を中止するなど飲食を中心に規模を縮小した。
 実験初日は、定禅寺通エリアの魅力向上などをテーマに、メディアテークでシンポジウムを開催する。
 市の想定では、車線縮小による交通量への影響は小さい。実験で自動車の通過にかかる時間や交通量の変化などを調べ、実際の影響を確認する。歩行者の通行量や回遊ルート、滞在時間などのデータも収集し、歩道拡大の効果を測定する。
 検討会は実験の結果を踏まえ、恒久的な車線縮小への考え方などを盛り込んだ「定禅寺通まちづくり基本構想」を年度末をめどにまとめる。9月6日には検討会が基本構想の素案を公表し、市民と意見交換するイベントも計画する。
 市定禅寺通活性化室の高橋勝美室長は「できる限りの検証を行い、必ず次のステップにつなげる。シンボルロードのポテンシャルを生かし、市民と共に地域の価値を高めたい」と話す。

河北新報 2021年08月19日 06:00
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