生活保護費不正受給 盛岡市側、「971泊」宿泊代で明確答弁回避
8/24(火) 10:02配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/c03692ea14284b699a29c56d16ab3b001a9e8fa1

 盛岡市議会全員協議会が23日開かれ、同市から生活保護を受けていた夫婦が青森県八戸市のホテルに971泊し宿泊代を不正受給していたとして県警に逮捕された事件が取り上げられた。長年支給を続けた市の対応や事件を防げなかった要因について市議から質問があったが、市側は「(刑事)裁判に影響を及ぼす」として明確な答弁を避けた。

 詐欺容疑で逮捕・起訴されたのは住所不定、無職の糸田仁被告(53)と妻の奈津子被告(47)。生活保護を受けていた2018年8月〜21年3月にホテルに宿泊し、住宅扶助費として971泊分の約1440万円をだまし取ったとしている。

 夫婦が逮捕されてから3カ月近くたつが、市が市議会に対して公の場で説明するのは初めて。市議からは市の対応を非難する声が相次いだが、村上淳保健福祉部長は「現時点で被告の認否を含めた主張が明らかになっておらず、裁判に影響が出る可能性がある」として詳細を明かさなかった。市は弁護士ら5人からなる第三者委員会を設置し検証するとしている。村上部長は「生活保護世帯の状況を把握しながら支給の判断をしてきた。ただ、(生活保護の)適用の見解に(国の通知と)相違があるかもしれない」と述べた。【安藤いく子】