2015年から2019年の間に、世界中で毎年約1億2,000万件の意図しない妊娠が発生しました。
女性用の経口避妊薬はありますが、男性用の経口避妊薬の開発は成功していません。

しかーし、大阪大学のチームは、タンパク質配列データ分析とゲノム編集技術を使用して、SPATA33が男性の避妊薬の開発に役立つ精子運動調節に重要な役割を果たしていることを発見しました。

カルシウム依存性ホスファターゼであるカルシニューリンが精子の運動性を調節する上で重要な役割を果たすことは以前から知られていました。
カルシニューリン阻害剤をオスのマウスに投与すると、短期間に可逆的な不妊が引き起こされるため、カルシニューリンはオスの避妊薬の優れた標的と見なされています。

「しかーし、カルシニューリンは免疫においても重要な機能を持っているため、免疫細胞内のカルシニューリンが阻害されると免疫機能も抑制されるという問題があります。だもんで、私たちの目標は、カルシニューリンの機能を特異的に調節するメカニズムを解明することでした。」と井川博士は言う。

研究グループは、カルシニューリンに結合する多くのタンパク質に見られるPxIxITモチーフに焦点を当てました。
約20,000のマウスタンパク質から、PxIxITモチーフを含み、主に精巣で発現する8つのタンパク質が見つかりました(図1)。

「でもって、ゲノム編集技術を使用して、これまで分析されていなかったこれら3つのタンパク質のノックアウトマウスを作成しました。その結果、SPATA33ノックアウトマウスは、カルシニューリンノックアウトマウスと同様に、精子の運動性と生殖能力の欠陥を示しました」と宮田博士は説明します。

「さらなる分析により、SPATA33がカルシニューリンの局在を調節していることが明らかになりました。SPATA33がノックアウトされると、カルシニューリンは精子の尾の中央部分に局在できず、中央部分が曲がることができず、精子の運動性が損なわれます(図2)。

SPATA33を標的とすることは、精子のカルシニューリン機能を特異的に阻害する男性用避妊薬の開発につながる可能性があります。

さらに、SPATA33が精子の運動性を制御するメカニズムがこの研究で明らかにされ、男性不妊の原因の調査と診断に新しい視点が追加されました。

「カルシニューリンによる精子運動の調節メカニズム全体をさらに解明するで。ワテらの発見は、即効性で可逆的な男性用避妊薬の開発と、精子運動性の低下による男性不妊の原因の調査につながると期待してまんねん。 」と宮田博士は言う。

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