新型コロナウイルスの感染者数が全国で連日、過去最多を更新するなど急激な感染拡大が続く中、対策について助言する厚生労働省の専門家会合が開かれました。

全国的にほぼすべての地域でこれまでに経験したことのない感染拡大が続き、死亡する人の数が今後大きく増加することが懸念されるとして、「命を守るため必要な行動を」というこれまでにない強い表現で、外出を最低でもこれまでの半分以下の頻度にするなどの対策を取るよう呼びかけました。

専門家会合は、感染状況について新規感染者数は1か月近く過去最多の水準を更新し続け、これまで特に増加が目立った首都圏だけでなく、特に中部圏など他の地域でも増加のペースが速まっていて「全国的にほぼすべての地域でこれまで経験したことのない感染拡大が継続している」と指摘しました。

お盆明けに人出が増加していて今後さらに感染者数が増加する可能性があり、重症者の数が過去最多になり高齢の感染者や高齢者施設でのクラスターも増加していることから、今後、亡くなる人がさらに大きく増加することが懸念されるとして「これまでにない災害レベルの状況にあるとの認識での対応が必要だ」という認識を示しています。

さらに、新型コロナに感染した中等症や重症の患者の入院調整が困難になっている一方、今後、さらに一般の医療が制限され、救急搬送が困難になるケースが出ることが予想されるとして、「一刻も早くいまの感染拡大を抑えることが必要だ」と危機感を示しました。

NHKニュース 2021年8月25日 20時31分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210825/k10013223421000.html