ツイッターで流行した「Covid-22」は、パンデミックの仮想的な局面での誤解を招くようなニックネームに過ぎない
https://www.msn.com/en-us/lifestyle/lifestyle-buzz/covid-22-went-viral-on-twitter-but-it-s-just-a-misleading-nickname-for-a-hypothetical-phase-of-the-pandemic/ar-AANJWrT

この言葉は、ある免疫学者のコメントを誤って解釈し、Twitterで拡散したことに端を発している。フォーブス誌などはこの言葉をスイスの免疫学者でチューリッヒ工科大教授サイ・レディにまでさかのぼって紹介している。

レディ氏の発言はすぐネット上に広まり、多くの人がこのコメントを誤解して、新しいコロナウイルスの亜種に対する懸念を煽った。現在、米国で主流となっているコロナウイルスのデルタ型よりも危険なのではないかと心配する人もいた。

デイビッドソン大学生物学教授デイブ・ウェスナー氏は、コロナウイルスとその亜種にさらに多くの名前を提案することは、人々を混乱させるだけだと言う。
「Covid-22」という名称は、いくつかの点で意味をなさないとウェスナー氏は述べている。「生物学を正確に反映していませんし、そのような新しい名前を導入することは何より一般人を混乱させるだけだと思います」

COVID-19は新型コロナウイルスによって引き起こされる病気の名前であり、ウイルスそのもの(SARS-CoV-2)ではない。新型コロナウイルスのある種の変異体はWHOが策定した計画に基づき、デルタやラムダといったギリシャ文字を使って命名されている。
ウェスナーの説明によると、新しい亜種が登場しても、病気が新しいものに変わったわけではなく、ウイルスの基本的な生態も変わっていないとのことである。つまり、「Covid-22」と呼ぶのは、別の病気を反映していることになる。

コメントを求められてもすぐ答えられなかったレディは、Newsweek誌のインタビューで自分のコメントを明らかにした。

「SARS-CoV-2による病気を表す言葉として、COVID-19が適切で正しい使い方であることには、もちろん同意します。残念ながら私が『COVID-21』や『COVID-22』という言葉を使ったことが、このような反応につながるとは思いませんでした」
「私が伝えたかったのは、SARS-CoV-2が文字通り進化するのに合わせて、パンデミックへの対応や対処方法についての考え方も進化すべきだということです」