米カリフォルニア州の公立校で12歳以上の生徒に新型コロナワクチンの接種を義務づける動きが出始めた。
9月に同州で行われるニューサム知事(民主党)の解職請求(リコール)投票でも争点の1つとなりつつある。

「ワクチン接種状況のデータ収集を直ちに始める」――。

約7000人の生徒を抱える州南部カルバーシティ統一学区のトラン教育長は8月17日、
新学期の開始にあわせて12歳以上の生徒を対象にワクチンの接種を義務づけると表明した。

保護者らに対し、11月19日までに接種証明書を提出するよう求めている。
地元メディアによると、生徒に対するワクチン接種義務化は全米でもカルバーシティが初めてとみられる。

同学区はワクチンを接種済みかどうかにかかわらず、全ての教職員と生徒に週1回、新型コロナの検査を受けることも求めている。

米食品医薬品局(FDA)が8月23日にファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンについて
16歳以上を対象とする接種を正式承認した。カリフォルニア州内では生徒への接種義務化を求める動きが勢いづく。

全米最大規模の約60万人の生徒を抱えるロサンゼルス統一学区の教職員組合は8月下旬、
12歳以上の生徒に対するワクチン接種の義務化などを求める提案を公表。

米国では教職員への接種義務化が広がるが、生徒まで対象とするのは珍しい。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN31EHS0R30C21A8000000/