2021年09月05日 06:00
 新型コロナウイルスの「第5波」が猛威を振るう中、宮城県は感染が広がる若い世代の積極的なワクチン接種を呼び掛けている。県内の14大学が参加する大学接種の進展に差があり、村井嘉浩知事は8月26日の記者会見で「若者は高齢者に比べると意識が低い」と問題提起したが、接種順序を後回しにされてきた学生には困惑も広がる。
https://kahoku.news/articles/20210904khn000043.html

 JR仙台駅東口のビルの大規模接種会場では、接種券が届いた16歳以上の全県民が接種できる。県によると、対象を全県民に広げた7月1日から8月中旬までの接種状況は40代、50代が各約30%、30代が20%弱、20代が15%前後、10代は数%で、若いほど少ない傾向にある。

 県内の新規感染者の年代別割合はグラフの通り。8月の20代以下の感染者は「第4波」の3月の1・4倍、4月の1・8倍に急増。感染力が強いデルタ株の影響で、若い世代でも重症者や死者が出ている。一方、8割以上が接種を終えた高齢者の割合は激減した。

 ワクチン接種は重症化しやすい高齢者や基礎疾患がある人などを優先し、若い世代は後回しにされた。県人口の約半数を占め、若年層も多い仙台市は8月23日にようやく一般枠の予約受け付けを開始した。

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