日本は住血吸虫症を撲滅制圧した世界唯一の国
寄生虫と分かるまで300年、判明してから撲滅まで100年。
日本人と寄生虫の壮絶な戦いの歴史――

『甲陽軍鑑』には武田家臣の小幡豊後守昌盛が重病になったという記述がある。
その病気は腹が餓鬼のように膨れあがり、決して治らない病気であった。
甲斐の国の一部の村だけに流行っている病気で、致死率100%。

その地方で歌われていた民謡
「嫁にはいやよ野牛島(やごしま)は、能蔵池葭水(のうぞういけあしみず)飲むつらさよ♪」

「竜地、団子へ嫁に行くなら、棺桶を背負って行け♪」

「中の割(なかのわり)に嫁へ行くなら、買ってやるぞや経帷子に棺桶♪」

不思議なことにその病気は、低い盆地だけに流行る病気であった。

(続きが知りたい人は「地方病」でググれ。その辺のなろう小説より面白い)