福岡県小郡市で2017年、妻と子2人の計3人を殺害したとして、殺人罪に問われた元福岡県警巡査部長の中田充被告(43)=懲戒免職=の控訴審判決が15日、福岡高裁であった。辻川靖夫裁判長は、死刑を言い渡した一審福岡地裁の裁判員裁判判決を支持、弁護側の控訴を棄却した。被告側は「外部による犯行の可能性を否定できない」として無罪を主張していた。

 地裁判決は、中田被告が17年6月5日深夜から翌6日未明、妻由紀子さん=当時(38)=の首を何らかの方法で圧迫して殺害し、長男涼介さん=同(9)=と長女実優さん=同(6)=の首をひものようなもので絞めて殺害したと認定。「現職警察官が妻子3人を殺害した衝撃的な事件で、結果は誠に重大。死刑を選択することはやむを得ない」と結論付けた。

 控訴審で弁護側は地裁判決について「事実誤認がある」と改めて無罪を主張し、有罪だとしても「量刑が重すぎる」としていた。(吉田真紀)

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