https://news.yahoo.co.jp/articles/a37e3737fd5fa557e7d3dd38df0bdf9346ac8a12
 グンゼは16日、生体で分解、吸収される特殊なポリマーを使い、損傷した膝の半月板を再生する臨床試験を
大阪医科薬科大学病院(大阪府高槻市)と始めたと発表した。
トレーニングなどでケガをしたスポーツ選手や、軟骨のすり減りで膝に痛みがある高齢者らを想定。令和10年度の販売開始を目指す。

ポリマーはポリグリコール酸とラクチド―カプロラクトン共重合体から成り、半月板のようなクッション性を持たせている。
手術では半月板の損傷部分に合わせて切り取り、縫合。時間の経過とともに患者自身の細胞がポリマーに入り込み、自己組織として定着する。

大阪医科薬科大学病院で平成28年から進めていたマウスやブタの動物実験では、約1年でほぼ元の強さの組織に修復したことが確認されたという。
臨床試験は6件ほど予定しており、一部は既に実施。今後は国の承認を得ると同時に販売体制の構築も急ぐ。
販売開始から5年後に年間12億円の売り上げを見込む。

グンゼは手術用の縫合糸を皮切りに昭和60年から医療事業に参入。
令和2年度で売上高約100億円の事業規模となっており、12年度に2倍の200億円を目指している。