これは一読唇の端に皮相な歪みが出そうな話だ。
もちろんこのどうしようもなく悲惨な悲劇のニュースそのものに
皮肉でもなんでも破顔する要素がある話ではない。
では何がそうさせるのか、これはもちろん記事中のこの文面だ。

>摂津市は「適切な判断をして対応してきたという認識」
ってこのグロテスクな日本国憲法の裏一条に書かれたかのような
本邦吏道の第一原則、「公務員は無謬とする」に合致したかのような声明だよ。
この段階でそれが言える、もうそれだけでお腹が一杯だ。大したもんだよ。

現に死者が出ている、悲惨な死者が出居る事案だぞ。
自分では権利の主張も被害の申告も出来ない
なんら咎も落ち度もない当該地の市民でもある子どもが、三歳の子どもが、
現実問題として記事によれば「熱湯をかけられて、やけどがもとで死亡した」
「頭から上半身の皮膚がただれ熱傷性ショックで死亡」って案件だぜ。

まあ記事には容疑者の側にも言い分はあるようだから
そこの事実関係は現段階では留保するにしても
少なくとも現に通常ありえない状況での致死案件が生じたわけだ。

これを前にして、他のニュースでも色々この大事件については
行政とのこもごもを記述した記事もあるが、>1によればそうそうに市当局は
「適切な判断をして対応してきたという認識でございます」ってのは
これはすごいねw いやあ、なかなか言えないぞこういうの。

本当にこういうのいったの? あの記事にそう書いてあるからそう信じるけど。
>「二度と同じような事件を発生させてはならないという認識の中で今後も児童相談所、
> 子ども家庭センターとも連携しながら、ご家庭の対応についての振り返り(検証)は
> 行ってまいりたいと考えています。」
だってさ、美しい談話だ。「ご家庭の対応についての振り返り」かね?

さて、ここで思ったのは、仮にこの気の毒な子が
当該自称「適切な判断をして対応してきた」自治体ではなく、
他所の自治体にいたのなら、さてその運命はどうなっただろうか。
それは神ならぬ身にはなんともわからない。わからないけどねえ。