兵庫県姫路市神屋町の「アクリエひめじ」で25日に開幕した世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局の年次総会で、
葛西健・同事務局長と、厚生労働省の井上肇(はじめ)国際保健福祉交渉官らが初日の会合終了後にオンラインで記者会見を開いた。主なやりとりは次の通り。

−新型コロナウイルスの第5波はなぜ急激に収束したのか。

井上 世界でも最も速いスピードでワクチン接種が進み、国民の約7割が完了した。
行動変容が長く続き、気候の要因もあるが、まだ認識できていない要因もあるかもしれない。

−コロナとの共生についてどう考える。

葛西 グローバルに広がっており、コロナはすぐには消えない。弱者を守り、医療崩壊を起こさず、ワクチンを打ってもらうことが大切。
各国の感染者数をモニタリングし、急増を早期に発見して抑えることも必要だ。

−インフルとの同時流行への備えは。

井上 発熱時に受診できる医療機関を各地域で整備する。コロナかインフルかを診断でき、治療薬を提供できる態勢を整える。

−姫路市など市町村に求められるコロナ対策は。

井上 今後は接種のスピードが落ちることが予想されるが、その事情は地域で異なる。
どこのどういう方々が接種を受けられない状況にあるのか。把握してアプローチしてほしい。
https://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/202110/0014791163.shtml