米食品医薬品局(FDA)は26日、ファイザー製の5〜11歳向けの新型コロナウイルスワクチンについて審議する第三者委員会を開き、
接種を推奨した。FDAはこれを踏まえて、数日以内に緊急使用の承認を最終判断する。

承認されれば、同年齢へコロナワクチン接種は欧米主要国で初となり、子どもの幅広い免疫獲得に向けて大きく前進する。

外部有識者が参加する第三者委が投票し、賛成多数で推奨を支持した。
5〜11歳へのファイザー製ワクチンの接種は、利益がリスクを上回ると判断した。

同年齢が米人口に占める割合は9%で、2800万人以上となる。

12歳以上向けに投与する量の3分の1にあたる10マイクログラム(マイクログラムは100万分の1グラム)を、3週間の間隔をあけて2回接種する。
ファイザーが約2250人を対象に実施した臨床試験(治験)では、感染に対する予防効果は90.7%だった。

主な副作用は、注射部位の痛みや倦怠(けんたい)感、頭痛などで、安全性の懸念は確認されていない。

ファイザー製は現在、米国で12歳以上を対象に接種が認められている。
9月末からは、65歳以上や重症化リスクの高い人への3回目の追加接種(ブースター接種)も始まった。

米疾病対策センター(CDC)によると、これまでに2億4千万回以上と、米国で最も接種されているワクチンだ。

接種を開始するためには、FDAの承認とCDCの勧告が必要となる。
CDCは11月2〜3日に5〜11歳への接種の勧告について協議する予定だ。正式に勧告されれば、11月上旬にも接種が始まる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN26DN30W1A021C2000000/