日本人における鼻の高さ(鼻根部の高さ)

鼻根とは、両目の間の位置する鼻の付け根の部分のことを言います。鼻根の高さが高いと鼻筋が通って見え、顔が整った印象を与えます。そのため、整形手術の1つとして、鼻根を高くするものもあるようです。
PAX3遺伝子はPAXファミリーに属する転写因子の一種であり、胎児期の発生において重要な役割を果たす転写因子である。この遺伝子がAG型GG型の場合、鼻根の高さが高い傾向にあると報告されています。

頭蓋骨の鼻根部(鼻骨)の3次元的な高低を決定する原因遺伝子として、PAX遺伝子群のPAX3が報告されている。
ある遺伝子検査キット会社の調査によると、鼻根部を高くするPAX3バリアント出現頻度が、現代日本人では50%近くに登っており、近現代以降の日本人の顔面立体化現象との関与が想定される。

日本最古の住民、縄文人はいわゆる古モンゴロイドであり、彫りは深く鼻根部は高く隆起していた。
続く弥生時代、北東アジアから新モンゴロイドが水稲稲作を伴って大陸から日本列島に流入し、日本人(弥生時代人)もその遺伝的影響を受けている。

歴史上縄文人の鼻が最も高く、現代日本人は高い人と低い人がほぼ半々となっている。
現代日本人の鼻根が高くなっていく現象は、AA型AG型よりGG型の方が生存戦略的に子孫を残しやすい淘汰圧が現在進行形で働いている影響と思われる。