去年9月、群馬県前橋市のホテルで経営者の女性を包丁で刺して殺害し、現金を奪ったなどとして、強盗殺人などの罪に問われたベトナム人の被告の裁判員裁判が前橋地裁で開かれ、検察側は、無期懲役を求刑しました。

ベトナム国籍で無職のレ・チュオン・ズオン被告(31)は、去年9月、前橋市富士見町皆沢のホテルで、経営者の堀越つる子さん(当時71)の背中を刃物で刺して死亡させ、事務所にあった現金5万5000円を奪ったなどとして強盗殺人の罪に問われています。また、大泉町から前橋市内までタクシーを利用し、料金を支払わなかったなどとして詐欺の罪にも問われています。

2日に前橋地裁で開かれた裁判員裁判で、検察側は、動機や経緯が身勝手で肋骨を切断するほど強い力で刺し、死亡する可能性が高いとわかっていたと指摘しました。また、被告が交番を訪れる前から捜査の対象となっていて自主は成立しないなどとして無期懲役を求刑しました。

一方、弁護側は、ホテルを利用したのは疲れた体を休めるためで犯行は計画的ではない。刺したのは1回だけで「怖がらせて金を出させようとしたが死亡するとは考えなかった」などとして、有期による懲役刑を主張しました。公判の最後に、被告は、「堀越さんを死なせてしまい、大変反省しています。本当に申し訳ございません。」と話しました。

なお、判決は今月10日に言い渡されます。

群馬テレビ
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