「過度の疲労」で入院した後、自宅で静養していた東京都の小池百合子知事(69)が21日、約4週間ぶりに公の場に姿を現した。同日にあったオンラインでの全国知事会に出席し、会議後に記者団の取材に応じた小池知事は「ご心配をおかけして誠に恐縮ですが、現在の体調は万全なので、これからの都政の課題にしっかりと取り組みたい」と語った。

 小池知事は全国知事会で、国に対して新型コロナウイルスのワクチンを安定的に供給してもらうことなどを求めると言及。入院前の記者会見などではせき込む場面が多かったが、この日は張りのある声で5分ほど自身の発言をよどみなく読み上げた。

 小池知事は会議後、記者団の取材に対し、「新型コロナウイルス対策や東京五輪・パラリンピックなど、全力で駆け抜けてきた」とし、現在のコロナの感染状況が良好であることから「(長期間の療養という)時間を取らせて頂いた」と述べた。今後はコロナ対策に加えて、来年度の予算編成や、小笠原諸島の海底火山の噴火で生じた軽石問題への対応にあたるとした。

 小池知事は「過労のため」として10月27日から約1週間入院し、都は今月2日に退院したと発表。その際、数日間は自宅で静養した後、2週間程度はテレワークをしながら公務に復帰するとしていた。18日には、医師から「通常通り公務を行える」と判断されたとして、公務に本格的に復帰すると発表していた。(軽部理人)

朝日新聞 2021/11/21 13:13
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