彼らは、化学的な実験に加えて、カナダのコンピューターを使って、イベルメクチン
の分子動力学を独自にシミュレーションしてもいる。その結果は、イベルメクチンは
SARS-CoV-2 3CLpro酵素活性の完全な阻害を示した。
「興味深いことに、シミュレーションの期間中、イベルメクチンがホモダイマーの触媒
ポケットに結合したままであることが観察されました。」
カナダの計算機が示した動画がこれ。
https://static-content.springer.com/esm/art%3A10.1038%2Fs42003-020-01577-x/MediaObjects/42003_2020_1577_MOESM6_ESM.mp4

イベルメクチンが活性ポケットにはまって、ずっと3CLプロアテーゼの作用を
阻害し続けている。動画を見るとけなげに振り落とされまいと頑張っている
イベルメクチンがいじらしくなってくる。
V Mody et al.,Identification of 3-chymotrypsin like protease (3CLPro) inhibitors
as potential anti-SARS-CoV-2 agents. Communications Biology, 4:3, 2021
の論文の最後にはこう書いてある。
「この研究では、イベルメクチンがSARS-CoV-2 3CLproの酵素活性を阻害し、
SARS-CoV-2を含むRNAウイルスの複製を阻害する可能性があることを報告した。
これらの研究は、イベルメクチンがSARS-CoV-2複製を阻害する潜在的な薬剤候補
である可能性があることを示唆している」