2021年12月11日 7:34更新


米国で新型コロナウイルスによる入院患者が再び増加してきた。デルタ型による感染拡大ペースが加速し、
新規入院患者数も1カ月前に比べて3割増えた。東部や中西部を中心に医療システムが逼迫し、緊急性の低い手術の延期などの対応に追われている。

米ジョンズ・ホプキンス大のまとめによると、米国の9日の新規感染者数(7日移動平均)は約11万8000人。
感染が一時期落ち着いていた10月下旬に比べると7割近く増加している。米疾病対策センター(CDC)によると、デルタ型が大半を占めている。

新規感染者数の急増とともに、入院患者数も再び増え始めた。CDCによると、8日の入院患者数(同)は約5万4000人。
およそ7週間ぶりに5万人を超える日が続いている。感染が広がる東部や中西部などで医療機関の病床が埋まりつつある。


中西部ミシガン州も病床不足が深刻となっている。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、人口10万人あたりの新規入院者数は全米で最も多い。

ICU占有率は88%と全米平均(76%)を大幅に上回る。

ある病院ではICUが満床となり、廊下にベッドを配置し対応しているという。入院患者の8割は未接種者だ。
連邦政府は今月から医師や看護師らからなる緊急医療チームを派遣し、疲弊する現場の支援に入っている。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08D3G0Y1A201C2000000/